QSE

原子核システム安全工学講座
量子信頼性計測学分野 (遊佐 研究室)


大規模構造物の安全性、経済性、そして信頼性の向上のために。

核融合・電磁工学分野

 数十年という長期間にわたって使用される原子力発電所、その安全な運転のためには適切な保全活動の実施が必要不可欠です。そして原子力発電所のような大規模かつ複雑な構造物の保全活動においては、どの機器にどのような劣化が生じているのか、またその度合いはどの程度なのかを、早期に検出・評価することが非常に重要になります。

 このような観点から、原子力エネルギーの安全性向上、さらにはそれを通じたより安定かつ経済的なエネルギー供給に資することを目標に、本研究室では、構造物の健全性・信頼性を測定、評価するための技術の開発研究に取り組んでいます。例えば、電磁場や音響場を用い、配管や炉内構造物等の内部に発生した劣化を検出し、またその劣化の度合いを定量的に評価するための、プローブ開発、信号処理技術開発、数値シミュレーション技術開発、逆問題解析技術開発、そして得られた測定結果から今後の劣化進展を予測するための技術開発などです。また、測定の結果対象には劣化が生じていない、もしくは生じていると判断された場合でも、本当にどうなのかは対象の分解もしくは破壊を行なう必要があることが大半です。そこで当研究室においては、統計的な処理・分析により、各機器・構造物に対する測定において得られた結果を、プラント全体の健全性という観点から評価・分析するための技術の開発も行っています。

 無限ともいえる課題の中、持続可能な社会の実現に少しでも貢献すべく、日々研究活動に取り組んでいます。

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