粒子ビームと放射線の目を使って、極微細な世界を覗く。
その技術の応用範囲と可能性は無限大。
本研究室は、粒子ビームと物質との相互作用、光子の発生、陽電子消滅などの量子現象の解明と制御の基礎的学問の研究を行うとともに、医学、獣医学、工学、農学、生物学、環境科学、考古学、家政学など、さまざまな分野への応用研究、さらには実社会に役立つ有益な応用技術の開発を行っています。その主な研究テーマは、粒子ビームを物質にあてて超微量元素分析を可能にする「PIXE」の応用研究、さらに、ビームを微細化したマイクロビームを物質にあてて元素の分布をミクロン単位の解像力で可視化する技術「マイクロPIXE」の研究開発、又、マイクロビームで発生させた特性X線を用いて細胞のC T 画像を撮ることができるミクロンCTの開発と応用。さらに、医学への貢献として、短周期の放射性同位体を含む特殊な薬剤を投与して微細ながん細胞をも画像化できる機能画像診断装置「PET」を始めとした放射線医学・核医学のための画像診断装置の開発、放射線治療の安全性を確保するための線量イメージング技術の開発などを研究しています。これらを通じて、こうした高度な量子工学を継承し発展させるための次世代人材を教育します。