QSE

原子核システム安全工学講座
エネルギー物理工学教育分野 (藤原 研究室)

研究の最前線から
原子力・放射線の平和利用を推進するため、
ソフト・ハードの両面から研究に取り組む。

原子力エネルギーの高度利用への理解と次世代の人材を育成する「出前授業」

 原子力エネルギーと放射線の高度利用は、地球規模での環境保全ならびに高度化する国際社会のために欠くことのできない技術です。この分野をリードする先進国日本は、継続して研究に取り組み、成果を発信し続ける使命があります。

 本研究室では、原子力工学の観点から技術を継承する有能な人材教育に取り組んでいます。その柱となるのが、中学校などへ出向いて行う出前授業です。その名も「放射線裁判」。X線を被告人に見立てて裁判長・裁判官・弁護士が、それぞれの立場で放射線は善か悪かを議論します。それらをもとに、授業を受けた生徒たちが独自に判断することによって、放射線に対する理解と興味をもってもらおうという試みです。

 出前授業を指導する藤原先生は、「放射線を含むエネルギー全般の相互理解という意味では一般の人に発信しなければならないし、学生自身、将来的にそれらを論理的に説明しなくてはいけない立場になります。自分が勉強してきたことを、それぞれの対象の目線に合わせて説明できる人材を育成することが必要という側面もあるのです。ですから、出前授業には必ず研究室の学生にも同行させて、学生が中心となって教える環境を作り出しています」。

 出前授業を行った後、授業を受けた子どもたちと、授業を行った学生の双方にアンケートをとり教育効果を検証し、さらに質の高い教育内容を研究しています。

研究の最前線から

中学校での出前授業。「放射線裁判」を演じる当研究室の学生

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